中学校では「酸化」となるでしょうが、今回はおもしろ実験を兼ねて、「不完全燃焼」について扱ってみたいと思います。
燃焼は「酸化」と言われるように、十分な酸素がある状態で酸素と結びつきながら燃えることです。しかし、意図的に酸欠状態をつくりだすことで完全に燃焼できない「不完全燃焼」の状態をつくりだすことができます。
木は有機物なので、小学生にわかるように書くのは難しいのですが、簡単に言うとすれば、「灰にならずに炭になる」という感じですね。
では、やり方を見ていきましょう。
【準備】
・アルミホイル
・割り箸
・アルコールランプ(火元)
・長いピンセット(熱くなりそうなら軍手も用意)
【方法】
①割り箸を2本短めに切る。
②斜めに配置し(動画を見てね♪)アルミホイルで包む。
③一本抜き取り小さな空気穴をつくる。(酸化用ではなく煙の逃げ道です。)
④アルコールランプの火であぶる。
これだけです。
炙り始めると煙がでてきます。だから逃げ道を作ってあげるのです。
この煙、おもしろいことに火がつくんですよ。
と、こんな話をしながらするのもありですね。
しばらくして、アルミホイルが焦げだしたら火からおろしましょう。
そのままでは熱いので周りをすこしジュッと水でさましてあげましょう。
開いてみると・・・
中から炭化した割り箸がでてきます。(部分的にできていないときもありますが)
炭化していることが分かるように、これに火をつけると、じんわり燃えて面白いですよ。
では、いつものように動画を御覧ください。
ただし、注意があります!
完全に燃焼すれば、酸素が炭素と結びつき「二酸化炭素」ができます。
しかし、十分な酸素がないところでの燃焼ですので酸素が2つ結合せず、1つだけ結合したものができます。「一酸化炭素」です。
もちろん割り箸程度ですから、あまり量はでませんが、換気を十分にすることが大切です!
この一酸化炭素、何が悪いかご存知ではない方も多いと思いますので書いておきますね。
酸素を体に取り入れると、赤血球が全身に運んでくれるのはご存知でしょう。
また、体中の二酸化炭素は逆に肺へと送られ、対外へ出ます。
しかし、一酸化炭素は、この酸素の代わりに赤血球にのっかってしまうのです。
つまり、酸欠になっていくということです。
そのため、吸いすぎると意識を失い、「一酸化炭素中毒」と呼ばれるものになるわけです。
まあ、怖い話を書きましたが、実際には十分な換気のもとでは行えばグループ実験程度なら余裕です。どちらかといえば換気をしていることにより火が傾くことにも注意しなければならないでしょう。
考えられる自己を予測し、対処できることも必要です。
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