画像は、啓林館の教科書に載っていたものです。
他の出版社の教科書も一通り、このように手で裂く、ピンセットを使って薄く葉の表面を採取するという方法が選ばれています。
上手にできればいいのですが、この方法では植物の種類が限定される上に、多少テクニックが必要になるので、手先が器用でない子にとってはイライラがつのります😣
そこで、紹介するのが液状のり(いわゆる水糊)を使った方法です。
簡単に言うと、のりを使って葉の表面のでこぼこに対して版画をしようということです。
手順は次のとおりです。
①葉の裏(裏のほうが気孔が多いので)に水糊をうすく塗ります。
(うすく塗るのがポイント。できるだけ刷り込んでください。)
②乾くまで待つ。
(乾く前にとってしまうと、ただのべちゃべちゃな液です。)
③セロハンテープを貼って、しっかりと押し付ける。
(版画ですからしっかりと!)
④丁寧にはがして、スライドガラスに貼る。
(後ではがせるように端を折っておくといいですよ。)
⑤顕微鏡で観察する。
Youtubeに動画をアップロードしていますので、よろしければ御覧ください。
ただ、この方法には1つ欠点があります。
直接、葉の組織を取ったわけではないので、葉緑体は観察できません。
中学校での学習へつなげるために、孔辺細胞の中を観察させたい、となると向かない方法です。子どもたちの実態や授業の流れなどで考えてみてください。
顕微鏡の練習として行う場合や、細胞というものを意識するためにはよりよい学習といえます。また、イライラ感をあまりつのらせると、理科は面倒だとか嫌いだというような子もでてきます。最近の子は我慢ができないとよく言われますが、不安やプライドの中で闘っているのだと思うのです。だから、周りができている中で、葉を薄くはがす・・・なんてことでつまっている自分を認識するのはとてもつらいことです。それならばいっそのこと、科学的な部分にだけ目を向け、スキル的なものを削いで考えるのもまた一つの手法と言えるでしょう。
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