2016年10月17日月曜日

【小学5年】重さを調べよう!実際の重さと見た目の重さの違い。「質量」って何?

さて、ここに理科室でよく見る2つの道具の写真があります。
同じような役割をもつため、普段あまりその違いを気にしながら使っている方も多いのではないでしょうか。特に「どちらがやりやすいか」という判断で私も使っていた時期があります。実際に使いやすさも大切ですが、本質を知っておくのも科学では大切😊
今回は、この2つの違いを書いていきます。

左の写真が「上皿てんびん」
右の写真が「電子てんびん」といいます。
同じ<てんびん⚖️>という名前がついているのに、どうして違うのでしょうか。


ここに30グラムの重さのものがあったとしましょう。
これを①上皿てんびん、②電子てんびん、で量ってみましょう。

当然①も②も”30グラム”という結果を示します。(当たり前ですね)

しかし、今度は場所を月🌛に変えてみましょうか。
同じように30グラムの重さのものを乗せてみましょう。

月の重力(天体が中心に向かってものを引っ張る力)は地球の約6分の1です。
だから、30グラムのものは、30÷6=5。
つまり「5グラム」と示される・・・はずですよね。

実はそうではありません。😉
②の電子てんびんでは置いているものの重さが軽くなり、5グラムと表示されます。
しかし、①の上皿てんびんでは、そうはいかないのです。

理由は次の写真。
これは、分銅(ふんどう)と言って、上皿てんびんでは、量りたいものと分銅をそれぞれの皿に乗せて、「比べることで」重さを調べています。
もう、おわかりですね。
月に行くと、「30グラム」と書かれた分銅自体が軽くなってしまい
やっぱり30グラムと書かれた重さの分銅と釣り合います。
上皿てんびんで調べると、地球でも月でも30グラムは30グラムなのです。

このように①上皿てんびんで調べた重さのことを、「質量」と言って本質的な重さを表し、
②電子てんびんで調べた重さのことを、単純に「重さ」と呼んでいます。


近い将来、月で暮らせるようになるかもと言われています。
身体測定で体重を量って、その結果を月🌕と地球🌏で電話したとしましょう。
「重さ」を基準にすると、
Aさんは「体重30キログラムだったよ。」
Bさんは「え!私は5キログラムだったよ。」
なんてことが起こるかもしれませんね。

でも、質量で調べれば、こういったギャップがないのです。
量るのが面倒な上皿てんびん。実は宇宙どこでも使える万能器具だったわけです。

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