2016年11月8日火曜日

【豆知識】消えた恐竜!みなさん、ドラえもんに出てきた恐竜って覚えていますか?

みなさん、「映画ドラえもん、のび太と恐竜」をご覧になったことはありますか?

ドラえもんの映画シリーズは単に映画としての楽しみだけでなく、いろいろな学べることが盛り込まれていて、とても興味深い作りになっています。
例えば、私は「大陸棚」という言葉を、海底を歩いているのび太くんの台詞で覚えました。(よくよく考えてみれば「大陸棚」がわかる5年生なら、そこそこの学力のはずですが・・・)

そんな、”ドラえもん”ですが、声優さんが交代し、リニューアルされてから、映画シリーズも作り直されています。これは皆さんもご存知ですよね。

その最初の作品が「映画ドラえもん、のび太と恐竜」になります。
しかし、単なるリバイバルではありません。実はこのリバイバルにより、消えてしまった恐竜がいるのです!




「ブロントサウルス」という恐竜をご存知でしょうか。

うろ覚えで申し訳ないのですが、確か、のび太と恐竜の映画の中で、ドラえもんとのび太くんが木の上で休憩しているときのことだったと思います。
数々の恐竜に少し恐い体験もしてきた二人ですが、その木の葉を食べようとして近づいてくる恐竜に驚きます。
実際には穏やかな草食恐竜「ブロントサウルス」だったので、二人は安心して木の枝を差し出します。と、こんなシーンだったと思います。
ブロントサウルスは、大型で首の長い恐竜「首長竜」の一種であり、草食でゆったりした動きのため、有名なティラノサウルスとの対比の意味もあってか、優しげな登場をします。しかし、この恐竜が新しくリバイバルされた映画では消えてしまいました。確か、ブロントサウルスの代わりにブラキオサウルスが用いられていたと思うのですが。(間違えていたらすみません。)

消えた理由・・・。それは、実は「ブロントサウルス」は実在しなかったから!です。

これを子どもたちに伝えると、必ず新旧のドラえもんをレンタルしようとする子もいて、中々に関心を引き出せる話題になっていると思いますよ。

さて、なぜ実在しない、ということになったのでしょう。
ブロントサウルスと言われていた化石は、とてもレアなケースで体中の多くの骨が存在する状態で見つかりました。レアと言うのも、化石はバラバラで発掘されるか、体のほとんどの部分が失われていて、一部が見つかるケースがほとんどだからです。そして、このときの恐竜が新種と判断され「ブロントサウルス」の名前をいただくことになりました。

しかし、事件はそのときすでに起きていたのです。
ブロントサウルスとされた化石の頭骨の部分が、実は別の恐竜の頭骨が偶然にものっかっていた状態だったということがわかりました。つまり、頭骨と他の骨で違う二種類の恐竜が混ざっていたのです。
結果、調べてみると「アパトサウルス」の化石だということがわかりました。
(アパトサウルスの骨の化石:画像は恐竜博2016より)
つまり、「ブロントサウルス」は存在しなかったことになり、図鑑から姿を消しました。
ドラえもんの映画は、ちょうどこの事件の前後で作られているため、新しく制作した映画では、いなかった恐竜の存在は消され、別のブラキオサウルスに取って代わられてしまったわけです。

まあ、こういうことは結構多いのですが、ドラえもんの知名度が高いだけに、結構知られるネタとなりました。今の小学生ぐらいだと概要を知らない子も多いので、興味を引きつけるのにはいいネタだと言えますよ。

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